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パチンコホールは、地域社会から遊離したら商売が成り立たない。経営者の多くは地域社会あっての遊技産業という認識が強い。
パチンコホールの業界団体である全日本遊技事業協同組合連合会によると、2006年の社会貢献・還元に拠出した総額は約16億5000万円。過去10年では約150億円にも達している。ちなみに95年に起こった阪神・淡路大震災後、兵庫県に寄せられた義援・救援金の総額は160億円といわれるが、その1
割の約16億円がパチンコ業界からであった。
大阪ではファンから寄せられた余り玉に、こぼれ玉やホールからの寄付も加えた「善意の箱」事業が35年前から行われ、年間1億円以上が福祉団体などに提供されている。大阪のほかにも同様の支援活動を行う地域は多い。
ところが実際、こうした社会貢献活動を行っていることは、あまり知られていない。それどころか、パチンコ業界をマスコミが取り上げるとき、「パチンコ依存=のめり込み」「脱税」「遊技機の不正改造」「換金所などへの強盗事件」など、何らかの意図があるのではないかと疑ってしまうほど、暗い、ダーティーな内容がほとんどだ。
業界の告知の仕方のまずさも手伝って、いつの間にか閉塞感に満ちあふれた“ギャンブル”の側面を色濃く持った不健全なイメージが先行してしまっているのは残念というほかない。
物品だけではなく、地域に寄り添う、将来を身据えたさまざまなやり方での取り組みも行われ、単にフラストレーション解消の場としてだけでなく、その存在意義は高い。
利潤追求の上に、「社会全体の幸せ」といった概念を据えたこうした取り組みを、業界は臆することなく社会にもっと知ってもらうべきだと思う。
(ジャーナリスト 児玉始)
<文章> 2007.05.20/フジサンケイビジネスアイ