パチンコにまつわるコラム|MGK 宮山技術研究所

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パチンコにまつわるコラム

第8話 「中古遊技機の貢献」

プレーヤーの方にはあまり馴染みのないお話になりますが、パチンコ・パチスロには新台(新品)の設置導入による「入替(オープン)」と中古機(中古品)の設置導入による「入替」があります。
この「中古機」を使用した「入替」は年々増加しており、プレーヤーの方が気付かないところで、“中古機との出会い”は意外に多くなってきているはずです。
さて、この「中古機」ですが、ここ5年ぐらいの間に大きく大きく流通量を増し、ここ数年、新台の流通が年間400万台〜500万台ぐらいの数字であるのに対して、中古機の流通は年間100万台以上という状況が見受けられます。
当然ではありますが、中古機はほとんどの機種が新台で購入するよりも安価に購入することができ、パチンコホールの運営に莫大なコストがかかる中で、入替費用が新台よりも安価におさえる事のできるという中古機流通は必然的に加速したといえます。

第8話 「中古遊技機の貢献」

また、中古機はほとんどの場合、他店の新台納品後の外れた機械を設置するため、「他店での実績」を判断した上で導入を検討することができます。同様に自店に設置した機械を他機種と入替える際に「(外す機械を)今売ればいくらぐらいで売れる」という考え方も広がってきています。
以前は「遊技機を購入(設備投資)→設置(回収)→廃棄(廃棄料)」という考え方が主流でしたが、最近では「遊技機を購入(設備投資)→設置(回収)→売却(回収)」という考え方が少しづつ主流になってきたと言えます。
3年ぐらい前の話ですが、とあるホールのオーナーさんに「中古機を導入して、活用してみませんか?」と提案をおこなったところ「ウチは中古なんか使わねぇんだ!全部新台だ!」と激怒された経験があります 。

車に例えるならば、この頃は「中古機=中古車」ぐらいのイメージしかなかったのでしょう。つまり「新車」に乗り続けているオーナーさんに対して「中古車に乗り換えてみてはいかがですか?」というような提案をしたように受け取られたのかもしれません。プライドの高い経営者に対して、そのようなイメージの提案をしたのであれば・・・激怒されても仕方がありません(苦笑)

最近ではこのような傾向はほとんどなくなり、売る場合でも、買う場合でも「中古機を活用」という事自体が経営的な観点から、むしろ「良い事」として、ほとんどのホールにおいて“拒絶感”なく受け入れられてきています。
2007年の夏から秋にかけて、パチスロの4号機から5号機への入れ替わりが完了し、中古移動に必要な書類発給の方法が、いわゆる5号機型になっていくため、パチスロの流通はさらに増加していく傾向が予想されます。
市場流通の状況からも見て取れますが、現在の中古機流通は「リサイクル」にはなりませんが「リユース」という観点から、少なからずパチンコ業界への貢献が見られると言えるでしょう。

<文章> 株式会社ビューポイント 常務取締役 渡辺倫成 様